Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こどもふどき

こども風土記・母の手毬歌

柳田 国男

Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

京都で名物の大原や北山の柴売女をべつにすると、だいたいにこの風習は海近くの村里、ことに魚などを売りあるく婦人にばかり多いので、なにか職業や家筋にむすびついた特別の技術のように、かんがえている人もあるらしいがまちがっている。頭のまんなかに重いものをのせて、手ばなしであるいてくるなどということは、ちっとやそっとの巧者ではまねられるものでない。かならず身のこなしや足の運びように、祖母から母への代々の練習が、積み重なっているのである。その練習の機会がわずかでもすくなくなれば、たとえ続けるにしても、だんだんと骨折が多くなってきて、ついにはこれで一生の暮らしを立てる人たちだけの、職業の技術のようになってしまうのである。伊豆の大島などに行って見てもわかるし、また同じ習わしをもつアジヤの国の、多くの民族の例をきいて見ても同様だが、どこでもはじめには水汲みから稽古するのである。大島の女の子なども、わたしの行って見たころには、学校へ来るのに本の包みまで頭にのせ、またわずかずつの柴や秣までささげていたが、親が教えるのは水汲みが主であったとみえて、八つ九つの小娘までが、年に似合ったちいさな水桶をこしらえてもらって、それを頭にささげて遠い井戸に通っていた。