Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こどもふどき

こども風土記・母の手毬歌

柳田 国男

Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

た。いそいで今のうちによく見ておかないと、もうこれもだんだんと少なくなり、絵や写真などにもそう残るまいと思うが、この人たちだけは遠方へ物を持って行くのだから、よっぽど村々のあいだを背負いあるく者と、ことなったしたくをしていたのである。

ボッカは文字に書くと歩荷、古い日本語ではカチニといっていたのを、いつの頃よりかしゃれて字音で呼ぶようになっているのである。駄荷すなわち牛や馬の背ではこぶものにたいして、人が徒歩で負うゆえに歩荷であった。人はもちろん牛馬のように、そう多くの重い物は負ってあるけない。それならどうして駄荷にしなかったかと、あやしむ人があろうも知れぬが、その答えはいたってかんたんである。つまりは山越えの路を、牛馬の通るように平らにすることは、ひじょうに金のかかる仕事だったからである。多くの昔からある峠路のふもとには、軽井沢という地名がまだ残っている。富士や日光山の馬返しというのも意味は同じで、ここまで馬の背に積んできた荷物を、この沢の口でおろして小さくして、人がかるうことになっていたところなのである。繩で背なかに物をくくりつけることをカルウという言葉は多くの人がまだ知っている。