Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
その点がまた衡器の天秤とよく似ていたのである。
このいわゆる天秤棒のことを、長崎地方ではまたツクオーコというので、このほうがむしろよく当っている。伊予の宇和島では、これをカリコ棒、このカリコは東北からもってきた言葉であろうが、この地方ではかる子も繩をもって背にかるわずにツクのある棒でになっていたのである。伊賀の上野あたりでは、タビヨコというのが天秤棒のことであった。タビヨコはすなわち旅朸であって、こういうにない方をすれば相応に重い荷物でも、かなりの速力で遠くまで持って行くことができたので、旅の商いをする人たちが、まずこれを利用し始めたのである。東京の市中で見ていると、多くの商人は手車を曳くようになったが、今でも天秤棒をかついでくるのは豆腐屋に金魚売り、その他液体のはいった容器をになう者に多い。農村のほうでも水を汲むとか、下水を田畠にはこぶとかには、他の方法だったら容易のわざでないのを、タゴという桶ならばよほどかんたんになるので、この特別の棒を早くから採用し、そのために畠作などはいちじるしい進歩をしたのであった。しかしそれも今日はもう歴史である。是から先はどう変って行くか、私たちはまた一つの新しい経験を積まなければならぬのである。