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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

敗戦もまた酸

不同といえども似たり

心舌を越えて甘し

馬上、ゆられながら、彼はいつか詩など按じていた。逆境の中にも、なお人生を楽しもうとする不屈な気力はある。決して、さし迫ることはない。

襄城をすぎて、※水の畔にかかった。

ふと、彼は馬を止めて、

「……ああ」と、低徊しながら、頬に涙さえながした。

怪しんで、諸将がたずねた。

「丞相、何でそのように悲しまれるのですか」

「ここは※水ではないか」

「そうです」

「去年、やはりこの地に張繍を攻めて、自分の油断から、典韋を討死させてしまった。……典韋の死を傷んで、ついその折の事どもを思い出したのだ」

彼は、馬を降りて、水辺の楊柳につなぎ、一基の石を河原の小高い土にすえて、牛を斬り、馬を屠った。そして典韋の魂魄をまねくの祀をいとなみ、その前に礼拝して、ついには声を放って哭いた。

多くの将士もみな、曹操の情に厚い半面に心を打たれ、こもごも、拝礼した。

次に、曹操の嫡子曹昂の霊をまつり、また甥の曹安民の供養をもなした。――楊柳の枝は長く垂れて、水はすでに秋冷の気をふくみ、黒い八哥鳥がしきりと飛び交っていた。

――諸軍号哭の声やまず。