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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

ここ許昌の都に、朝廷を定められて以来、本来ならば、王道の隆昌と漢家の復古を、万民と共に、祝福して、帝の御気色をうるわしくしなければならないのに、侍従の人々が見るところでは、さはなくて、帝にはむしろ怏々と何か常に楽しまぬご容子に察しられた。一日とて、憂暗なお眸の清々と晴れていたことはない。

「それなのに、今日ばかりは、何という明るいご微笑だろう?」

と侍従たちにも怪しまれるほど、その日の宴は、帝にも心からご愉快そうであった。

帝の特旨に依って、玄徳は、左将軍宜城亭侯に封ぜられた。

また、それ以来、朝野の人々も、玄徳をよぶのに「劉皇叔」と敬称した。

――が、ここに、当然、彼の擡頭をあまりよろこばない一部の気運も醸されてきた。

それは、丞相府にあって、軍力政権ふたつながら把握している曹操が股肱――荀などの諸大将だった。

「承れば、天子には、玄徳を尊んで、叔父となされ、ご信任も並ならぬものがあるとか。……将来、丞相の大害となるを、ひそかにみな憂えていますが」

と、或る時、荀や劉曄が、そっと曹操に関心をうながすと、曹操は打ち笑って、

「予と玄徳とは、兄弟もただならぬ間柄だ。