Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme
「上は張良。下は蕭何であります」
「うム。して張良、蕭何のふたりは、どういう功に依って、高祖のかたわらに立つか」
「張良は、籌を帷幄の中にめぐらして、勝ちを千里の外に決し、蕭何は国家の法をたてて、百姓をなずけ、治安を重くし、よく境防を守り固めました。高祖もつねにその徳を称せられ、高祖のおわすところ必ず二者侍立しておりましたとか。――ゆえに後代ふたりを以て建業の二功臣とあがめ、高祖皇帝を画けば、必ずその左右に、張良、蕭何の二忠臣を書くこととなったものでありましょう」
「なるほど、二臣のような者こそ、真に、社稷の臣というのであろうな」
「……はっ」
董承は、ひれ伏していたが、頭上に帝の嘆息を聞いて、何か、責められているような心地に打たれていた。
帝は、突然、身をかがめて董承の手をおとりになった。はっと、董承が、恐懼して、うろたえを感じていると、低いお声に熱をこめて、
「国舅。御身も今からはつねに、朕がかたわらに立って、張良、蕭何の如く勤めてくれよ」
「畏れ多い御意を」
「否とか」
「滅相もない。ただ、臣の駑才、何の功もなく、いたずらに侍側の栄を汚すのみに終らんことをおそれまする」