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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

……天網恢々、なんと小癪な、そして滑稽なる動物ではないか」

「…………」

もう誰も拍手もしなかった。

いや、咳一つする者さえない。

ひとり、なお余息を保っている吉平は、毅然として、天地に恥じざるの面をあげ、曹操をにらんで云った。

「情けを知らぬは大将の徳であるまい。曹賊。なぜわしを早く殺さぬか。――人は決してわしの死を汝に咎めはしまい。けれど人は、汝がかくの如く無情なることを見せれば、無言のうちに汝から心が離れてゆくぞ」

「笑止な奴。そのような末路を身で示しながら、誰がそんな口賢いことばに耳をかそうか。獄の責苦がつらくて早く死にたければ、一味徒党の名を白状するがよい。――そうだ、各※(二の字点、1-2-22)、吉平の白状を聞き給え」

彼は直ちに、獄吏に命じて、そこで拷問をひらき始めた。

肉をやぶる鞭の音。

骨を打つ棒のひびき。

吉平のからだは見るまに塩辛のように赤くくたくたになった。

「…………」

満座、酒をさまさぬ顔はひとつとしてなかった。

わけてもがくがくと、ふるえおののいていたのは、王子服、呉子蘭、輯、呉碩の四人だった。

曹操は、獄吏へ向って、

「なに、気を失ったと。