Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme
そのうち、かなわじと思ったか、文醜は急に馬首をめぐらして逃げだした。これは彼の奥の手で、相手が図に乗って追いかけてくると、その間に剣をおさめ、鉄の半弓を持ちかえて、振向きざまひょうっと鉄箭を射てくる策であった。
だが、関羽には、その作戦も効果はなかった。二の矢、三の矢もみな払い落され、ついに、追いつめられて後ろから青龍刀の横なぎを首の根へ一撃喰ってしまった。文醜の馬は、首のない彼の胴体を乗せたまま、なお、果てもなく黄河の下流へ駈けて行った。
「敵将文醜の首、雲長関羽の手に挙げたり」
と呼ばわると、百里の闇をさまよっていた河北勢は、拍車をかけて、さらに逃げ惑った。
「今ぞ、今ぞ。みなごろしに、追いつめろ」
曹操は、かくと伝え聞くや、中軍の鼓隊鑼隊に令して、金鼓を打たせ鉦を鳴らし、角笛を吹かせて、万雷風声、すべて敵を圧した。
討たれる者、黄河へおちて溺れ死ぬ者、夜明けまでに、河北勢の大半は、あえなく曹軍の餌になってしまった。
時に玄徳は、この戦のはじめから、文醜に邪魔もの扱いにされて、ずっと後陣に屯していたが、ようやく逃げくずれてくる先鋒の兵から、味方の第一陣の惨敗を聞き取って、