Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 350 912 caractères · 702 écrans

Aozora Bunko

四

後になってだんだん話しあってみると、その梅軒は、以前、伊勢鈴鹿山の安濃郷に住んでいて、ひところは多くの野武士を配下にもち、戦国のみだれに乗じて野稼ぎを働いていたが、その戦もなくなったので、伊賀の山奥で、鎌鍛冶となったり、百姓に化けたりしていたが、領主の藤堂家の藩政が統一されてくるにつれ、そういう存在もゆるされなくなったので、遂に時代の遺物たる野武士の集団を解散して、ひとり江戸へと志して来たが――その江戸にもない真向きな口があるが――と三峰に縁故のある者の紹介で、数年前から、総務所の宝蔵番に雇われたものだった。

ここよりもっと奥の武甲の深山には、まだまだ、野武士以上、殺伐で未開な人間が、武器をもって棲息しているというので――要するに彼は、毒をもって毒を制するため――宝蔵番には真向きな人物として、抱えられたのである。

四

宝蔵には、社寺の宝物ばかりでなく、寄附者の浄財が、現金である。

この山中、それは常に、山の者の襲撃に、脅かされていた。

その宝蔵の番犬として、宍戸梅軒は、実に打ってつけな人物に違いなかった。

野武士、山の者などの、習性とか、襲撃法とか、そういうことにも通じているし、もっと重大な資格としては、彼は、宍戸八重垣流の鎖鎌の工夫者であり、鎖鎌を使わせては、天下無敵の達人といわれている。