Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 350 912 caractères · 702 écrans

Aozora Bunko

七

そしてわしの言葉の是か非かも、父に訊ねてみたがよい」

「…………」

「城太郎。おまえの前に、三つの道がある。わしが今いうた三つの方法じゃ。そのどれなと選ぶがよい」

沢庵はいいすてて元の塒へはいりかけた。きのう伊織と樹の上で闘っていた時、遠く聞えた尺八の音を城太郎は耳に呼び返していた。それが父だったと聞いただけで、彼は父がその後どんな姿で、どんな気持で世の中を彷徨っていたか、訊かなくても胸がこみあげてくるほど分っていた。

「お、まって下さいっ。……沢庵さん、いいます! いいます! 人にはいわぬと大蔵様とは誓ったことですが、御仏に……ほとけ様に一切を」

ふいにそう叫ぶと、彼は、沢庵の袂を持って、林の中へ引きもどしていた。

七

城太郎は自白した。暗闇の中で長い独りごとをいいつづけているように、一切を声にして、胸の奥から吐いてしまった。

沢庵はそれを、最初から終りまで、一口も挟まず聞いていた。

「もういうことは何もありません――」

と、城太郎が沈黙すると、初めて、

「それだけか」

と、いった。

「はい、これ限りです」

「よし」

沢庵もそれでまた黙ってしまった。半刻も黙っていた。