Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate

Aozora Bunko

死にさせた、あの呪わしい人達が平気な顔で揃いも揃って、栄華を極めている、その江戸へ、やっと上って来ることが出来たこのわたしが、どうして手を束ねていられよう。孤軒先生、わたしは屹度戦います。戦わずには置きませぬ。見ていらしって下さいませ――

彼は胸の底で、誓うように呟き続ける。

中村菊之丞の愛弟子雪之丞――生れついての河原者ではなかった。長崎人形町の裏長屋で、半ば耄け果てた、落ちぶれ者の父親とたった二人、親類からも友達からも、すっかり見捨てられ尽くして、明日のたつきにも、困じ果てていた時、その頃これも名を成さず、陋巷に埋もれていた場末役者の、菊之丞に拾われて、父なき後は、その人を親とも兄とも頼んで、人となって来た彼なのだった。

それなら何故に、長崎で代々聞えた、堅気な物産問屋、松浦屋清左衛門程の男と、その伜が、食うや食わずの場末小屋の河原者の情にまであずかるように成り果てたのであったろう?

すべてが、商売道に機敏で鳴った同業、広海屋を謀師とした、奉行代官浜川平之進、役人横山五助――それからおのが店の子飼いの番頭、三郎兵衛の悪業で、汎ゆる術策を揮って、手堅さにおいては、長崎一といわれていた、清左衛門を魔道に引き入れ、密貿易を犯させて、彼等自身が各々の大慾望を遂げてしまうと、長崎奉行役替りの時期が来て、その罪