Classici giapponesi con furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate
一五
はあろうはずがない――」
と、平馬は、憎々しげに、雪之丞を罵倒しつづけて、
「現に、あやつのお蔭で、御大家の、秘蔵の息女まで、とんだ身の上になられ、いやもう、大騒動が出来いたしたる位だ」
「え? あの雪之丞のために、いず方さまの御息女が、そんな目にお逢いなされたと申すのでござりますか?」
お初は、耳をそばだてる。
「お屋敷の名は申さぬが、その御息女、やんごとなき方にお仕え申しておるうち、雪之丞の甘言にたぶらかされ、只今のところはお行方知れず、おん里方としては、御主人方にはすまぬ儀となり、八方、御当惑――拙者どもも、お案じ申し上げておるのだが、未だに、いずくに身を隠されたか、皆目、あてがない――」
平馬は、雪之丞呪わしさのあまり、三斎屋敷の秘事を――浪路失踪について、その一端を洩らしたものの、さすが、屋敷名を出すことはしなかった。
が、お初は、ちゃんと思い当るわけがある。彼女が、雪之丞とはじめて奇怪な邂逅をしたのは、三斎屋敷の、裏庭の闇の中ではなかったか――そして、しかも、その折、雪之丞は、奥まった離れの一間にいたに相違ないのだ。
そして、今の平馬の言葉で聴けば、行方を晦ましたという当の娘は、極めて身分の高い人に、かしずいている女性だという――