Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate

Aozora Bunko

胸の動悸の激しさ! いきざしの荒々しさ!

「おお、咽喉がかわいて、干ついてしまうようじゃ」

と、浪路はやがて、又も、銀の杯に、甘い酒を充たして、一つを雪之丞の手に持たせ、

「固めの杯――そなたも、一どきに飲んで――」

雪之丞、胸苦しさを、やっとおさえて、その杯を干す。

「わたしが、御殿のおつとめを拒んだなら、当分、この江戸に住むこともなりますまい。――その時には、世を忍んで、そなたの郷里へ落ちてゆき、町女房のいでたちをして、ひっそりと送りましょう――たとえ、明日のたつきに困るようなことがあったとて、それが、ほんとうの恋に生きるもののならわしと思えば――」

浪路は、そうした苦しい境涯に対する空想を、さも、楽しい未来を想像するものと、同じような嬉しさを以って語るのであった。

恰度そのころ、三斎隠居は、わが居間で、例の、珠玉いじりをしながら、ふと、考え込んでいた。

――浪路は、とかく、雪之丞めを贔屓にしすぎているようじゃ。もしもの事があっても困るが、日ごろの鬱散じに、あの子も、何か楽しみが無うてはなるまい。と言って、あれもおのれを忘れ、家を忘れ、名を忘れるほどの馬鹿でもあるまいし――