Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate

Aozora Bunko

――何とかして、あの役者を、足止めして、今は若い身を病気で引っ込んでいる、江戸一の立役者と、並べて眺めたいものだな。

なぞと、打ってかえした評判が、渦を巻きはじめる。

それで、目先の利いた中村座の関係者は、師弟を口説いて、現在の滝夜叉譚を、打てるだけ打って、おっかぶせて、師走狂言「忠臣蔵――初春まで、同じ顔ぶれで持ち越して、最近の興行界に、記録を残して見たい――」

と、いうような筋を運んだが、その実は、師匠の菊之丞も、そのほかの弟子も要らぬ。ただ雪之丞一人だけを、未来永劫、江戸に取ってしまいたいという肚なのだ。

座方も、贔屓も、肚は合った。

日ごろは、芸界になぞ、縁どおい一般世界までが、こうなると、煽られたように、

――雪之丞とかが、御当地に居付くだろうか――ッて? 当り木だよ。公方さまのお膝元じゃあないか。日本中の結構なもの、立派なもの、みんな大江戸にあつまるのが、天下の定法なんだ。

――へ、へ、へ、その中には、お前さんのように、結構で、立派で、何とも見ッともなくって、正面に見られねえ馬づらもまじってはいるが――

――人を! いい加減にしねえと胴突くぜ!