Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate

Aozora Bunko

「出い! 雪之丞!」

と、命令が、ふたたび叫ばれた。

「ほ、ほ、ほ、ほ!」

と、美しい、朗かにさえひびく声で、雪之丞は笑った。

「これは、まあ、とんだ御念の入った、御案内ぶり――」

そして、冷たい調子で、

「わたくしは、まだ、わが手で、自分の履きものを、揃えたことがありませぬ。かご屋、はき物を――」

「何をつべこべ!」

と、刀尖をつきつけている青年武士が、上擦った調子で嚇した。

「たわ言を並べおるうちに、首が飛ぶぞ。それが怖ろしくば、早う出い!」

「ほ、ほ、首が飛ぶは、怖ろしいに相違ありませぬが、はだしにては、下に下りられませぬ」

「黙れ! 出い!」

「こなたの申すこと、おきき入れなくば、わたくしも、おいいつけを、おことわりいたすばかり――決して、この乗りものの外へ、手向いなしには出ませぬ!」

雪之丞は、相変らず、笑みさえふくめた声でいった。

若侍は、怒った。

「おのれ、血迷うたか! 嚇しではないぞ――この刃は――」

「さようでござりましょうとも――立派なお武家が、役者風情をお連れなさるのに、よほど怖うのうては、これ程のお支度はなされますまい」

七

落着き払った、雪之丞の嘲笑に憤怒を煽り立てられたように、青年の一人が、