Classici giapponesi con furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate
「これ、河原者!」
と、鉄扇を突きつけて、
「その方、身分ちがいの身を以て、生意気に、剣技を誇るなぞ、奇怪至極だ。今宵は、江戸剣者一同の名誉のため、さんざんな目に逢わせて、御府内に姿を現さぬようにいたしつかわすぞ」
そう、濁った声で、嚇したが、次の瞬間、
「えい! 鉄扇を受けて見ろ」
と叫びながら、真向から額を狙って打ってかかった。
が、
「これは理不尽な――」
と、やさしい声が、答えたと思ったとき、助次郎の、右の利き腕がぐっとつかまれて、仰向けざまに引き据えられていた。
「あぶない、御冗談を――御冗談とは存じておっても、当方にも、手足がござりますゆえ、どこに当るかわかりませぬ――いい程になされた方が――」
と、冷たくいって、平馬を仰いで、
「只今、うけたまわれば、わたくしが、御当地におりますことは、御歴々の御名誉を傷なうものとか――なぜでござりましょう? わたくしは、御存知の通り、剣を握る力があるなぞと、他人に明したこともござりませぬが――」
「はは」
と、平馬が、艶の悪い唇で笑って、
「貴さま、先夜にいたせ、懐剣を抜いて、かよわい婦女子に、危害を加えようとしていたではないか? それが剣技を汚すものでなくて何だ?」