Classici giapponesi con furigana
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate
もう追っつけ、お戻りになるだろうと仰有る故、そのままにしましたが、何か途中で、変ったことでも――?」
「いいえ、何でもありませぬ。途中で、辻斬りらしいお侍に出会いますと、案内に立ってくれた、義さんとやらが、御当地のお人にも似合わない、弱虫で、横っ飛びに遁げておしまいでしたが、――では、ここまで、夢中で飛んでお帰りだったと見えますね」
と、雪之丞は、そらさぬ微笑で答えながら、白い足袋裏を見せて、内輪の足取りで階段を踏んで二階へ上る。
表二階を通して、四間。雪之丞とその師匠、中村菊之丞のための部屋になっていた。
菊之丞一座は、一行、二十数人の世帯であったが、江戸へ来ると、格で分れて、この界隈の役者目当ての宿屋に、分宿していた。
雪之丞とて、師匠の隣部屋に、宿る程の分際ではなかったが、弟とも、子とも言う、別種な関係があり、殊更、今度の江戸上りは、彼にとって、重大な意義があるのを、知り抜いている菊之丞故、わざと、身近く引き寄せて、置くわけだった。
師匠の部屋に、灯がはいっているのを見ると、雪之丞は、静かに廊下に膝をついて、障子の外から、
「お師匠さま、ただ今戻りました」