Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
Leggi 雪之丞変化 (ゆきのじょうへんげ) di 三上 於菟吉 (みかみおときち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 344.083 caratteri · 673 schermate
「御免!」
ビュッと、匕首が斜めに飛ぶと、平馬の頬先へ――
タラリと、流れる血――
――もう駄目だ、逃げられぬ。
と、思い知ったに相違ない平馬、窮鼠、猫を噛もうと、
――ガ――ッ!
と、大刀を突くと見せて、胴に来る。
雪之丞の全身が、飛び立つ鳥のよう、
「えい!」
烈虎の気合――うしろにいた闇太郎さえ、ズーンと、恐怖が、背すじを走るのをおぼえたが、
「うおッ!」
と、いううめきが荒っぽく平馬の咽喉を洩れた。
三〇
門倉平馬の、咽喉の奥から、雪之丞の匕首の一閃と同時に、
「うわあ!」
と、いう、知死期のうめきが洩れて、やがて、上半身がうしろにのけぞったと思うと、腰がくだけて、ドタリと横ざまに朽木のように仆れたが、それと間髪をいれず、今一人の、生きのこりが、われにもなく、磁鉄に吸われたように振り込んで来る。
雪之丞は、かわしもせず、ビュウンと、大刀を、匕首の鍔ぎわで刎ね返して置いて、胸元を一突き――蹴返して、スッと、片入身に立って、あたりを見まわした。
もはや、立ち向って来る者もない。冴えた腕に、処理されたこととて、いずれも、一突き、一薙ぎで、そのまま、うんともすうとも息を吹くものもない。