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もめんいぜんのこと

木綿以前の事

柳田 国男

木綿以前の事「女性」1924(大正13)年10月、何を着ていたか「斯民家庭」1911(明治44)年6月、昔風と当世風「彰風会講演」1928(昭和3)年3月、働く人の着物「旅と伝説」1936(昭和11)年7月、国民服の問題「被服」1939(昭和14)年5月、団子と昔話「ひだびと」1936(昭和11)年3月、餅と臼と擂鉢「社会経済史学」1934(昭和9)年1月、家の光「家の光」1926(大正15)年2月、囲炉俚談「文学」1935(昭和10)年3月、火吹竹のことなど「知性」1939(昭和14)年4月、女と煙草「ひだびと」1939(昭和14)年2月、酒の飲みようの変遷「改造」1939(昭和14)年2月、凡人文芸「短歌研究」1934(昭和9)年2月、古宇利島の物語「短歌民族」1933(昭和8)年5月、遊行女婦のこと「俳句研究」1934(昭和9)年4月、寡婦と農業「農業経済研究」1929(昭和4)年10月、山伏と島流し「俳句講座」1932(昭和7)年8月、生活の俳諧「第一高等学校講演」1937(昭和12)年12月、女性史学「実践女学校講演」1934(昭和9)年7月、女性史学「民間伝承」1936(昭和11)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 177,586 字 · 348 页

青空文庫

四

もしそうだとすると、是は女の勇気の最も惜しむべき濫用であった。今はまだそれを断定することができぬなら、是には是非とも男子も参加して、もっと深くその根本を探り、いよいよそうと極まったら、倫理教育の本を立て直さなければならぬ。

四

是はかなり大きなまたむつかしい問題で、最初から動かぬ答を期することは無理かも知れぬが、少なくとも永年の慣習というものの中には意外な拘束があることを気づいた人だけが、だんだんにこれを正しく考えることができると思う。そのためには若干の練修を積むように、もっと小さな日常卑近の問題から観察を始めるのも一つの方法であって、そういう問題ならば私はまだ幾つでも提出し得るのである。一つの例を挙げると日本人の体質、是が現在はまだ多くの民族と比べて見劣りがするように我も人も感じている。その事実ははたして昔からのものであり、すなわち日本人の一つの特徴であるのか。ただしはまた近世に入ってこうなったのか。是が一つの目前の問題である。古い記録には偉人の身長が折々書いてあり、小男ということもよく記されているが、普通というのはどのくらいであったか、確かには知れない。