轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

「報知新聞」報知社、1927(昭和2)年10月~終号未詳

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 页

青空文庫

そんな不埒者は放ッてお置きになるがよろしい、聞けば、あの夜大事な神品を紛失したとか、不都合きわまる奴、すでに御隠家様のお耳にも這入って、放逐じゃとお怒りなされておる。そんな者を連れ戻れば、この関久米之丞までがお叱言を食わねばならぬ」

無理やりに、月江を自分の乗って来た馬上に押し上げ、自身は馬の口輪を取って、

「どうッ、どう!」

薄暮の野路をさして急ぎ出します。

次郎はションボリと取り残されて、馬の背に吹かれてゆく月江の黒髪を、飽かずにそこで見送っている。

月江も馬上から振顧って、次郎の方へ、何か二声三声いったようですが、それは多分、彼を力づける慰めのことばであったことでしょう。

すると――その馬と人とが、入間川の水辺を辿って次第に薄れかけて行った頃、ちょうどまた、その川べりをトボトボと辿って来た四、五人の男が、ひとつの死骸を戸板に乗せて、黙々として歩いて来るのが分ります。

「お客様、お腹がおすきなさいましたろう、さ、御飯をやっておくんなさい」

半五郎の女房のお常が、奥へ膳や飯櫃を運んでいるところへ、外から帰ったらしい物音がしたので、

「次郎かあ?」

「おい」