轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
「報知新聞」報知社、1927(昭和2)年10月~終号未詳
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 页
「江戸の中の嵐山。開府以前の武蔵野の原――そして羅馬の貴族ピオが最後の秘密を埋ずめた土地――」
しきりと四方を見ていた万太郎には、今、四隣夜更けた一室で亡き千蛾老人の囁いたあの声が、耳の底からありありとよみがえって聞こえて来るのでした。
「まだこの辺は御本丸の出端れ、風趣が浅うござります。さ、この鷲の森を抜けて、もう少々幽邃な深山へ御案内いたしましょうか」
と、剛兵衛は先に立って歩き出す。
紅葉山から西北に、丘となり芝生となり、山となり渓谷となる所は、有名な吹上の大園で、林間堂濤の響きをなすものは、こんな所にと誰もが意外に思うであろうところのすばらしい大きな瀑布の落下でありました。
千代田の城内には古くから三ツの滝が落ちている。
吹上のお茶屋の近くにあるのが作兵衛滝、船見山の森林を水源とする三筋滝、もうひとつは寛政滝、それは華厳の趣があるとのことです。
とにかく万太郎、黒鍬の剛兵衛に案内されて、幾つの山、幾つの橋、幾つの森林を抜けたことでしょうか。足の疲れたあんばいで、十里も歩いた気がします。四方の嵐気が身に迫るのを感じては、遠い山地へ踏み迷ってきた心地がする。