轻松读懂日语经典作品
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「博士、来年の四月四日に、地球とモロー彗星が衝突することに間違はありませんか」
「間違? このわしの言葉に、間違があるとでも言うのか。お前は、わしの言葉を信じないのか。わしの天文学に関する智力を知らないのか」
「知らないことはありませんが……」
「そんなら、それでいいではないか。わしを疑うような言葉をつかうでない。もし疑わしいと思うなら、何なりと尋ねて見ろ。たちどころに、その疑いをといてやる」
蟻田博士の自信は、巌のようにゆるがなかった。博士の自信に満ちた様子がうかがわれると、それだけに新田先生は悲しくなった。
「すると、四月四日の衝突ののち、我々地球の上に住んでいる人間は、一体どうなりますか」
「そんなことは、わしに聞くまでもない」
「すると――すると、やはり我々は一人残らず死ぬのですね。死滅ですね」
「そうだ、その通りだ」
博士は、こともなげに、あっさりと返事をした。新田先生の胸は、しめつけられるように苦しかった。いよいよ来る四月四日かぎりで、地球とともに人類も滅びるのだ。こんなに永い間、いろいろと苦労をつづけて来た人類が、あっさりと滅び、その光輝ある歴史も何も、全く闇の中に葬られてしまうのである。