轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
また、墜落現場へは、自分もいってみて、共に二人の死骸をさがしまわったのだった。
「不思議だ。どんなに考えても、ありそうな話だとは思われない」
課長は、腹立たしいような顔をして、握り合わせた両手で、とんとんと机の上を叩いた。
「課長、この話ばかりは、まじめに聞いていられませんよ。まるで西洋の大魔術みたいなものですからねえ」
いつの間にか、佐々刑事が、前へ出て来て、あたりはばからぬ大きな声をたてた。
「不思議だ」
課長は、一言、また不思議だと言った。そうして、とんとんと、机の上をたたきつづける。
「この大魔術に、なんという名前を、つけますかねえ。ええと、秘法公開、空中消身大魔術! どうです。なかなかいい名前だ」
佐々刑事は、ひとり喜んでいる。
「不思議だ!」
と、課長は、また言って、頤の先をつまんだ。
「だが、この世の中に、種のない大魔術は、あるはずがない。そうだ、この事件なんか、とても怪人丸木くさいところがあるぞ」
課長は、すっくと、立ちあがった。
「怪人丸木ですって?」
一同は、言合わせたように、声をそろえて、丸木の名を言った。
「そうだ。運転をしていたのが、怪人丸木で、運転台に乗せられていた少年が、千二であった――と、こう考えてみるのも、魔術であろうか」