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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「えっ、千二少年に怪人丸木!」
と、一同のおどろきは、再び爆発した。事件が、また再び、千二少年の行方のところへ戻って来たのであった。
「そうだ。あいつなら、魔術ぐらいは、使うであろう。だが、使わば使え。魔術の種を、こっちでもって、あばいてやる。きっと、その魔術の種をつきとめるぞ」
課長は、例の自動車の墜落事件を、丸木のやった魔術だと、きめてかかった。たしかにそれは誤りではなかった。怪人丸木のやった仕事にちがいなかったのだから。課長はいかにして、その魔術をとくであろうか。
課長は、車を命じた。
恐しい自動車惨事のあった崖下は、警官によって守られていた。
まっくらな夜を、火がもえていた。
まだ、惨事の自動車がもえつづけているのかと思われたが、そうではなくて、焚火であった。あたりを警戒するためと、そうして惨事の現場を照らすためだった。
焚火は、すぐそばを流れている小川にうつって、火が二段に見えた。
大江山課長は、部下をしたがえて、焚火の方へ近づいた。
そこを守っていた警官が、やっと気がついて、課長の方へ、さっと手をあげて敬礼をした。
「やあ、ごくろう。崖の上からおっこちた自動車というのは、これかね」