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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「へんなものが、火星人の胴から出たんだそうだ。あれは皆、ぼくたちのだから、あの犬からうばい返せ!」
そこで、小学生の一団は、大きな犬――それは多分、グレートデーンと言う種類の犬だと思われた――その大きな犬のあとを追いかけた。だが、犬はどこへ逃げこんでしまったか、なかなか行方は知れなかった。犬のくわえて行ったあの不思議なゴムだこの正体も、結局、何が何だかわからなくなった。ただ、人々の記憶に残ったのは、火星人の胴がこわれたこと、そうして胴中から、へんなゴムだこみたいなものが飛出したこと――この二つだった。
大きな犬がくわえていったゴムだこみたいなものは、その後どうなったか、誰も知らない。
その時の小学生たちは、そのゴムだこのことなどがあきらめきれず、いつもそのことを話し合う。
「あのゴムだこは、どうしたんだろうね」
「ああ、あのゴムだこをくわえていったの、大きな犬だね」
「グレートデーンという犬だろう、あの犬は」
「うん。そんなことは、どうでもいいんだ。僕はあの犬をきのう見たよ」
「えっ、見たかい、それでどうしたの。ゴムだこをくわえていなかったかい」
「だめだめ。