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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
丸木は、そのときちょうど、警報におどろいて、外へ飛出したのであった。千二は、
(今だ。逃げるのは今だ!)
と思い、裏口から、逃出したのである。
少年の足は速い。どんどん山を下っていった。
すると、ちょうど、幸いにも、一台のオートバイが、走って来た。千二は、それを見ると、神のたすけと思い、手を上げた。
オートバイは、千二の前にとまった。操縦していたのは、一人の陸軍の下士官であった。
千二は、手みじかにわけを言って、その下士官の車に、のせてもらったのである。
東京まで、全速力で来た。
下士官は、丸ノ内の方に、急用があったので、千二は、芝公園のところで下された。それから千二は、おぼえのある博士邸あとへやって来て、地底にはいる入口をみつけ、そうしてずんずんいくうちに、とうとうこの大空艇のおくまで来てしまったが、博士も先生にもあわず、そのうちに、疲れはてて、冷却管のうえに倒れて、寝込んでしまったのであった。
千二は、こうして新田先生のところへ、もどって来たのである。
「ふうん、そうだったのか。先生は、千二君が、どうしているかと思って、いつもいつも、心配していたよ」