Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
駄餉とも雑餉ともこれをいって、飯は屯食という握飯で、汁は添わなかったようであるが、そのかわりにはいろいろのご馳走が櫃や長持で持ちはこばれ、上下何十人の者が路傍の森の蔭などで、草にむしろを敷いてゆっくりとこれを食べ、馬や車牛までが結構な秣にありついたのであった。あの時代の有力者はそれを一種の見えにして、常からそういう奉仕をする者を、ゆく先々に見つけて置いて、じゅうぶんな手当てをしたのであるが、そういう縁故をもたぬ貧乏な旅人には、旅は誠にういものつらいものであった。昼飯をカレイというのは枯れた飯、すなわち干飯を持って歩いたからである。ふつうは清水のそばで水をかけて食べたのだが、涙がその上にこぼれて干飯がやわらかになったと、『伊勢物語』という本には書いてある。何日も何日も、そういうものを食べてゆく旅は苦しかったろうが、それでもこの食べ物が品がわりの一つであったことは、他のすべての場合と変りはないのである。つまり旅行というものは戦や狩や建築工事などと同様に、家で朝晩に食べているものと、すっかりことなった方式をもって、食事をしなければならぬ人生の一部なのであった。