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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

大軍が許都郊外から田舎道へ流れてゆくと、麦畑に働いていた百姓たちは、恐れて、われがちに逃げかくれた。

曹操は、それを眺めて、「地頭や村老をよべ」と命じ、やがて、恐る恐る揃って出た村長や百姓たちに向って、こう諭した。

「せっかくお前たちの汗と丹精によって、このように麦の熟した頃、兵馬を出すのも、またやむを得ない国策によるのである。――だが案じるな。ここを通るわが諸大将の部隊に限っては、断じて、田畑を踏みあらすことのないように軍令を発してある。また、村々において、寸財の物でも掠め取る兵があれば、すぐ訴え出ろ。われわれ麾下の大将は、立ちどころに犯した兵を斬り捨ててしまうであろう」

このことを伝え聞いて、村老野娘も、畑にありながら、安心して、軍隊を見送った。

軍律はよく行き渡っている。兵も馬も、狭い麦のほとりを通る時は、馬の手綱をしめ、手をもって麦を分けながら行った。

ところが。

曹操の乗っていた馬が、どうしたのか、ふと、野鳩の羽音におどろいて、急にはねあがり、麦畑へ狂いこんで、麦を害ねた。

曹操は、何思ったか、

「全軍、止れ!」

と、急に命じ、行軍主簿を呼んでいうには、