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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

二

董承をお召しあって、親しく密詔を降し給わば必ず御命を奉じましょう」

事は、重大である。秘中の秘を要する。

――が、深く思いこまれた帝は自ら御指をくいやぶって、白絖の玉帯へ、血しおを以て詔詞を書かれ、伏皇后にお命じあって、それに紫錦の裏をかさね、針の目もこまかに玉帯の芯に縫いこんでしまわれた。

二

次の日、帝は、ひそかに勅し給うて、国舅の董承を召された。

董承は、長安このかた、終始かたわらに仕えてあの大乱から流離のあいだも、よく朝廷を護り支えてきた御林の元老である。

「何ごとのお召しにや?」と、彼は急いで参内した。

帝は、彼に仰せられた。

「国舅。いつも体は健やかにあるか」

「聖恩に浴して、かくの如く、何事もなく老いを養っております」

「それは何よりもめでたい。実は昨夜、伏皇后と共に、長安を落ちて、李※(「にんべん+確のつくり」、第4水準2-1-76)、郭※(「さんずい+巳」、第3水準1-86-50)などに追われた当時の苦しみを語りあい、そちの功労をも思い出して涙したが、考えてみると、今日まで、御身にはさしたる恩賞も酬わで過ぎた。――国舅、この後とも、朕が左右を離れてくれるなよ」