Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme
鬮
一
それと、徐州のほうの戦況も気にかかっていたにはちがいない。
鬮
一
許都に帰ると、曹操はさっそく府にあらわれて、諸官の部員から徐州の戦況を聞きとった。
一名の部員はいう。
「戦況は八月以来、なんの変化もないようであります。すなわち丞相のお旨にしたがい、発向の折、親しく賜わった丞相旗をうちたて、曹丞相みずから征してこの軍にありと敵に見せかけ、徐州を隔つこと百里の前に陣をとりて、あえて、軽々しく動くことを誡め、まだ一回の攻撃もしておりません」
曹操はそう聞くと、いかにも呆れ返ったように、
「さてさて鈍物という者は仕方がないものだ。機に応じ変に臨んで処することを知らん。下手に戦うなといえば、十年でも動かずにいる気であろうか。曹操自身、軍にあるものなら、百里も敵と隔てたまま、八月以来の長日月を、無為にすごしているわけはないと、かえって敵が怪しむであろう」
彼は、歯がゆく思ったか、急に軍使を派して、
「すみやかに徐州へ攻めかかって、敵の虚実を計れ」と、厳しく催促した。
日ならずして曹操の軍使は、徐州攻略軍の陣中に着いた。寄手の二大将、劉岱、王忠のふたりは、
「何事のお使いにや?」