Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

朱雋は、もはや老年だけに、きょうの使いには、ひどく精神的な打撃をうけた。

「ああ。……ああ……」

と、何度も空を仰いで、力なく歩いていたが、楊彪をかえりみて、

「お互いに、社稷の臣として、君を扶け奉ることもできず、世を救うこともできず、なんの生き甲斐がある」と歎いた。

果ては、楊彪と抱きあって、路傍に泣きたおれ、朱雋は一時昏絶するほど悲しんだ。

そのせいか、老人は、家に帰るとまもなく、血を吐いて死んでしまった。楊彪が知らせを受けて馳けつけてみると、朱雋老人の額は砕けていた。柱へ自分の頭をぶっつけて憤死したのである。

朱雋でなくとも、世の有様を眺めては、憤死したいものはたくさんあったろう。――それから五十余日というもの、明けても暮れても、李、郭※(「さんずい+巳」、第3水準1-86-50)の両軍は、毎日、巷へ兵を出して戦っていた。

戦いが仕事のように。戦いが生活のように。戦いが楽しみのように。意味なく、大義なく、涙なく、彼らは戦っていた。

双方の死骸は、街路に横たわり、溝をのぞけば溝も腐臭。木陰にはいれば木陰にも腐臭。――そこに淋しき草の花は咲き、虻がうなり、馬蠅が飛んでいた。