Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme
関羽も、いぶかしげに見まもっていたが、そのうちに、こちらからたしかめるべく馳けて行った兵が、
「張大将だ。張飛どのと、ほか十八騎の味方がやって来られるのだ」と、大声で伝えてきた。
「何。……張飛が来た?」
関羽はいよいよ怪しんだ。ここへ来るわけのない彼が来たとすればこれは、――吉事でないに決っている。
「何事が起ったのか?」
顔を曇らして待っていた。
程なく、張飛と、十七、八騎の者は、落武者の姿もみじめに、それへ来て駒を下りた。
関羽は、彼の姿を見たとたんに、胸へずきと不吉な直感をうけた。いつもの張飛とは別人のようだからである。元気もない。ニコともしない。――あの豪放磊落な男がしおれ返って、自分の前に頭を下げているではないか。
「おい、どうしたんだ」
肩を打つと、張飛は、
「面目ない、生きてお身や家兄に合わせる顔もないんだが、……ともかく罪を謝すために、恥をしのんでこれまでやって来た。どうか、家兄に取次いでくれい」と、力なく云った。
兎も角と、関羽は張飛をともなって玄徳の幕舎へ来た。玄徳も、
「え。張飛が見えたと?」
驚きの目で彼を迎えた。
「申しわけございません」