Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans
さて下緒は延ばせば一丈、たたんで下げれば五寸となる。――そういう刀を差しているはずじゃ。……蘇芳染めの三尺手拭い、帯に※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)んで下げてもおるはず……鈎縄、石筆、打ち竹なんど、六具ことごとくお持ちと睨んだ。……乱波衆(関東派)か透波衆(関西派)か※(感嘆符疑問符、1-8-78) ……ここにも一人同業がござるに、ご会釈なしの素通りとはどうじゃ!」
「…………」
返事はなかったがギョッとしたらしく、ピタリと足音を止めてしまった。
(どう出て来るかな?)
と貝十郎は思った。
間。
しとしと藪に降りかかる、雨の音ばかりが聞こえて来た。
「透波でもなく乱波でもござらぬ。……甲州蜈蚣衆の名残りのものでござる」
ややあってそう答える声がした。
「大切の用件帯びたるもの、ご会釈はご用捨くだされい。……ご免」
というと歩き出したらしく、幽かな足音が聞こえて来た。
「蜈蚣衆とは珍しい。われらは堤宝山流じゃ。……一屈折(一勝負)参ろうか!」
「ナニ堤宝山流? こ奴!」
と叫ぶと高阪郡兵衛は、身を翻えして帰って来た。
さよう、高阪郡兵衛なのであった。