Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans

Aozora Bunko

十一

……そこを狙って敵討ち本懐、おとげなされたら究竟一! ……ということになるではござらぬかな」

範之丞と織江とは考え込んだ。

十一

その日の夕方のことであった。

陽はまだ少し残っていて、破れた窓に射していたが、屋内の器具や調度など、一様に暗くて見境いのつかない、島崎通りの外れにある、櫛木団八の廃借家の、八畳の部屋に三人の武士が――九十郎と又助と団八とが、酒をのみながら話していた。

「いや驚いたの候の、我が身ヒヤッと致したぞ」

こういったのは又助で、猪口じゃアまだるいといったように、湯呑みの酒を一あおりした。

「今夜りゅうりゅう細工がなって、三国一のお婿様の、候補者として楢屋へ乗り込む、わが臼杵九十郎氏を、敵と狙う兄妹なるものが、忽然として現われたんだからのう」

酔ってもいたが手柄も手柄だ、そう思ってか同じことを、さっきから幾度となくいうのであった。

「そこで我が身彼奴らをたぶらかし、拙者屋敷へ引き入れたが、これから、どうしたものだろうかのう」

九十郎の顔をうかがうように見た。

さすがに九十郎は浮かない顔をし、盃を唇へあてようともせず、腕こまぬいて考えていた。