Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans
もつるる悪縁
枯れた芒を焼くかとばかり、鬼火が地上二、三尺の、雨降る空に延びつ縮みつ、無数に踊り乱れている。
「織江殿、いざ参ろう」
九十郎は歩き出した。
返辞はせずに後に従い、しょんぼりと歩く織江の姿が、その裾の辺に帯の辺に、縺れて燃えている鬼火に幽かに――幽霊かのように幽かに見えた。
「食えるなら行こう! 佐久へ行こう!」
九十郎は呟いた。
「一揆の指揮! 何んでもやる!」
街道の家々の途切れ途切れを、二張の古びた小田原提灯の、黄味を帯びた燈に点綴させて、油単をかけた旅駕籠が二挺、通って行くのが野を越えて見えた。
燈火をなつかしむ人情からであろう、九十郎と織江とはその後に従いた。
それとも知らず駕籠の中には、範之丞とお吉とが乗っていた。
もつるる悪縁
一
諏訪湖で溺れて死ぬるところを、お吉によって助けられた、その縁に引かされ駕籠に乗って、お吉の行く方へ従いて行く、これが範之丞の現在であった。
司馬又助というああいう男へ、うかうか身の上を話したばかりに、ああいう憂き目を見たのである。お吉に身の上を訊かれても、彼は本当を語らなかった。浪人桑名伊織と宣った。怨みを受けて闇討ちされ、湖水に落ちましてござります。