Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans

Aozora Bunko

二十一

……人柱だ! 偉いが不愍! ……俺は厭だ、人柱にはならぬ)

ふと九十郎の心の隅で思った。

大音に叫ぶ貝十郎の声が、雑音を破って響き渡った。

「拙者は十二神貝十郎、ご老中田沼様に扈従して、小諸の城中に滞在しおるもの、城方の衆ご存知でござろう。田沼様代理としてその拙者申す! そこにおられるは冬次郎様、柳営執政に楯つく仁、一揆衆に加わろうもしれぬ! さあ方々鉄砲、弓もて、その仁と輩下の五人のものとを、おっ取り囲み動かさぬようせられい!」

声に応じて喊声が起こった。

見れば盆地の一所に、弓、鉄砲を持った十五、六人の武士が、冬次郎他五人のものを、中へ取りこめ真ん丸に包み、鏃を向け銃口を差しつけていた。

そうしてそれの背後にあたり、十手ひき抜き右手に持ち、軍配のように構えこんだ、貝十郎が立っていた。

冬次郎にしても熊太郎にしても、剣技無双の達人ではあったが、飛び道具には敵うべくもなく、無念の歯がみを立てながら、身うごきもならず突っ立っていた。

そういう一団の周囲では、城方の武士と一揆衆とが、なお斬り合い撃ちあっていたが、次第次第に潮の退くように、盆地から外へあふれ出て行った。