Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans

Aozora Bunko

とよ。……それじゃア、俺ら町人なんかは、どんな女郎買っていいんだい。……こういうお触れ書きを出した奴や、蔵前の札差しなんて奴は、銀で本田髷を巻き立ててよ、吉原の大籬の花魁を買ってよ。一晩に百金を使ってるんだ。いったいこれでいいんだろうかなア」

「いけねえ!」と群衆は喚き出した。

「いけねえともよ、じゃアやらかせ!」

「ワーッ」と群衆は押し出して行った。

町々はうちこわしの群衆と、それを見物の群衆とで、ごった返し沸き立っていた。

そういう群衆にまじりながら、覆面をした二人の武士が、話しながら歩いていた。

松平冬次郎と戸ヶ崎熊太郎とであった。

「農村へ行けば百姓一揆、都会へ来ればうちこわし、これではいかな田沼意次も、執政としての責任上、老中を引くことでござりましょうな」

「さようさ」と冬次郎は考え深くいった。

「信濃の旅から帰って以来、彼田沼どうしたものか、心がとみに変わったということじゃ。気が弱くなったということじゃ。――そうかと思うと一方においては、病弱ほとんど死に瀕しておられる、将軍様後継者に関する件につき、死に物狂いに策動し、自分の自由になるお方を立て、ふたたび権勢を盛り返そうと、苦心しているとの噂もある。