Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans

Aozora Bunko

そのあげくに足ぬきまでして、こうした薄っ暗い借家住居、並たいていお前へ尽したことじゃアない。粗末にすると聞かないよ」

「ともう早速恩にかけか。ナーニ俺らが智恵をつけて、あそこを足ぬきさせなかろうものなら、だんだん下がって三日月長屋、あの辺へ出てごろん棒や折助、そんな野郎の玩具になり……」

「何をいうんだい置いてくんな、三日月長屋って馬鹿にするが、あそこの柏屋にゃア一枚絵に出た、お仙さんだっていたんだよ」

「お仙はお仙、お前はお前、まあいいやな、そんなこたア。……」

いって意味ある笑いを見せた。

で、お吉もニヤリとした。

丸窓に陽があたっていて、小枝の影が映っていて、まぐれた渡り鳥の山雀らしい、来て止まったもののすぐ飛んでしまった。

「それじゃアあたしゃア化物様へ、お斎を供えて来るとしようよ」

思い出したようにこういって、胸もとの辺へ風を入れ、顔を横向けてお吉が立ち、台所へちょっとはいって行き、そこから下駄をつっかけて、歯音を立てて出て行ったのは、それから随分経った後で、その歯音の遠ざかるのを待ち、九十郎も立ち上り、廊下へ出て梯子段をあがった。

二階の一室に織江がいた。