Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans

Aozora Bunko

「範之丞殿にはあの通りの病弱、学問の方は素晴らしいが、武道にかけてはからきし駄目じゃ」

織江はいおうとして口を動かした。

それを抑えて九十郎はいった。

「それで討てぬということもあるが、もう一つ討てぬ訳がある」

「何んのあろうか! 何んのあろうか!」

はじめて織江は必死の叫び、血を吐くような声で叫んだ。

「きっと討つ! 討たいで置こうか!」

「それが討てぬて」

と憎々しく、九十郎はグイと片膝を立て、無礼にも六尺のタレを見せた。

「拙者、田沼殿、家臣じゃよ」

「それが何して! それしきのことが!」

「と思うのが世間知らず、箱入り娘のうといところさ。……うふ、田沼殿のご勢力はな、稲荷堀のお屋敷を造られた時の、忍侯の態度でも知れるというものさ。……忍侯の別邸稲荷堀にあり、そのお隣りが田沼殿の屋敷、その田沼殿どうぞやして、もっと屋敷を広めたい、と思ったが自由にならぬ、ところが忍侯松平正敏様、田沼殿のお心を推察して、屋敷地献じようと思ったが、こいつもどうにも自由にならぬ、官規がそいつを許さぬからよ。ところがここに粋なことが起こった。何かというに剽軽者の火事で、二軒の屋敷を焼いてしまった。