Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Lisez 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 191 184 caractères · 379 écrans

Aozora Bunko

だけはお斎のつもりで、三度三度供えてやってるのさ」

「まあまあそれはご奇特な。……」

「もっともその後あたしの旦那が、狂人さんの素姓を知って、こいつア強請の種になるって……」

「強請?」

と勘助は眼を光らせた。

「ご免よ、あたしゃア口が悪いんだからね。……そこで今じゃアあの狂人さん、あたしんとこの居候でね。お仕着も着せれば髪も結ってやり……厭だね、妾のお喋舌り屋さんは! ………さあ、お前さん行ってくんな。化物屋敷借りなくとも、ほかに借りる家沢山あらアね」

「はい、さようでございますとも」

行きかけて勘助は足を止め、

「あいつアままごと狂女のお浦! なアお神さんそうだろう!」

「何んだとえ※(感嘆符疑問符、1-8-78)」

「知ってるんだ!」

グーッ!

突き出した拳のあて身!

「ヒーッ」

ガラガラ膳が落ちた。

「セリフがあらあ、名セリフがよ。――雉子も啼かずばうたれめえッて……」

褄を掴んでたくし上げた。だらーッと下がった緋の長襦袢の、合わせ目が開いて女の脛とは見えない、細っこい毛臑がニョッキリ出た。

「さあアて、これからどうしたものだ」

気絶はさせたが処置に困り、佇んでいる勘助の足もと、表の備後がすっかり擦り切れ、腸を出している畳の上に、散乱している飯や煮附け、茶碗や皿の間には、お吉が延び倒れている。