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にっき

日記

宮本 百合子

03 一九一六年(大正五年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页

青空文庫

九月六日

九月七日

発売禁止。

九月六日(水曜)

甫守氏蜷川氏より来信、黒田朋信氏より『趣味の友』への原稿をもとめられるけれども、ことわることにする。午後から坪内先生のところへあがろうとしたが 夕飯の仕たくにさしつかえるのでやめ、小杉と云う書生が目見えに来た。体の大きい、どっちかと云えば正直そうな男である。何か云うたんびに頭を下げ下げするので、私はいやになる。西脇氏へ『中公』を送り高松氏、大瀧氏より電話、婦女新聞社から英婦人の名を教えて来たから小此木先生へ葉書で御ねがいして置く。母上珍らしく食堂で御食事をなさる。ゆうべよなか近くなってから考えた「鈍色の夢」の筋書を母上にお見せする。どうかしてよく書きたい。文章も洗練し、暇があるのだから三度位なおすつもりでやるのだ。アッと云わせるものが書きたい。千葉先生へなかなか上れないから手紙をあげようかとも思う。

九月七日(木曜)

鵬心氏へことわりの電話をかけると、それなら十一月の特別号へ出してくれと云って来る。坪内先生の方へあがっておたのみして来ると云うので、坪内先生の方へあがっておことわりをして来ようと云って居る。ほんとうにどうにかして、正月にはなお好いのが書きたい。