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にっき
日記
宮本 百合子
03 一九一六年(大正五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页
一月十五日
久米氏来訪。先達っての手紙の事から種々の議論が百出した。
私の頭は非常に掻き乱された。
又新らしい苦痛が湧いた。
人間の集団としての世の中に生きて居る私共は箇こを確かにして行くと云う事を益※(二の字点、1-2-22)感じた。
ドストイェフスキーに対しての新たなる愛情と追憶は、今の興奮した心と一つになって益※(二の字点、1-2-22)自己の書いたものに著われて来るすべての点を不満に思わざるを得ない。
勇気に満ちてありたい。生き抜く力を欲しい。私は私の作品が力強くドシドシと進んで行きたいのである。大足に勇ましく我心よ進みてあれ。
一月十五日○(土曜)
夜、例の続きを五六枚書いた。ズーッと読んで見ると、思った程悪くはない様ではあるけれど、実にあやぶまれる節々が沢山ある。どうしても三百枚にしなければならない。
貧しき人々の群 百枚 ┐
お久美さんと其周囲 二百枚│
鈍色の夢 百枚 │920頁
追憶、二十三番地 六十枚┘
「追憶」と「二十三番地」をのぞいた外は皆この三月の中に作って仕舞わなければならない。私は実にうっかりしてのらのらしては居られない。