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にっき

日記

宮本 百合子

03 一九一六年(大正五年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页

青空文庫

四月二十九日

四月三十日

の結構が思われて書くのなんかあんまり恥かしい様にもなって来た。が私は書かずには居られない。最初の二つが余り説明的になって居てつまらないと思う。

やめて仕舞おうかしらん、大変興奮して来る。

四月二十九日(土曜)

「アランディンandパロミダス」を読む。

メーテルリンク一流のものであるが、「ペリアス、メリサンダ」に見たと同様の人が動いて居るがあの人物とはまるで異った思想である。「智慧と運命」の云うことが非常に多くふくまれて居る。特にアストレーンは悲しみのかげから歓びを見出す人である、ほんとの運命を知った人らしく見える。

夜、「貧しき人々」を書きなおし始めたけれ共何だか昨日睡眠が不足だったのでねむいからやめてしまう。

火曜の会には、精神的疲労の事を少し話して見ようと思う。

四月三十日(日曜)

昨日六が田舎へ帰った。婆やの金を盗んで行ったとかで、半分狂気した婆やだけあって早速告発してしまった。母様は心配して居らっしったが仕様のない事であろう。非常に興奮して座っても居られない様子を見ると気味が悪かった。

「貧しき人々の群」第二まで書きなおす。

家から泥棒の出ると云う事はまことに気みが悪い。