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にっき
日記
宮本 百合子
03 一九一六年(大正五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页
〔七月中の重要なる出来事〕
八月一日
私はこの世界に、自分の誕生日が如何に誇るべきものであるかと云うことを示さなければならない。
〔七月中の重要なる出来事〕
一日 「一條の繩」十四枚
二日 「盗難」、十七枚
十二日 中公から原稿は雑誌向きでないからとことわって来る。
十四日 瀧田氏来訪中公へのせるかもしれないから百五十枚ほどにしてくれと云ってくる。
十五日 祖先の法事にて、午前坪内先生へ行く。中公からいよいよ秋のにのせると云って来る、うれしい。
二十四日 『日日新聞』の人が来て、記事をとって行く。
二十五日 書きあがったので夜坪内先生へお目にかけに行く。
二十六日 原稿を間宮にもたせてやる。
この日の『日日新聞』に出て居る。
二十七日 高嶺氏へ行き古市氏から祝をたくされる。
三十一日 『中央公論』八月号に、自分の名と題と紙数がのって居た。
八月一日(火曜)
そこいら中が洪水で大変だと云うので、午後から英男をつれて出かけて行く。車にのって、ずーっと田端の方から三河島の方まで行く。ずいぶん気の毒なものである。いやな臭いと殺風景な男女がはさまって居るだけ漸々だと云うようにしてウザウザと動いて居る。丁度千住に入ろうとした所で、向うから子供がかけて来て、ハッと思う間もなく車屋の足の間から向うへぬけてしまった。