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にっき
日記
宮本 百合子
03 一九一六年(大正五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页
四月九日
四月十日
お祝に十円いただいた。
四月九日(日曜)
堺先生の所へ花を持って行く。
高嶺さんが留守だったので先生に丈御目に掛って来る。
好いものがあったけれ共マッツや何かがよくないので下品な感じを与えた。 Wallpaper が安っぽい。自分の家の食堂は好いなあと思わない訳には行かなかった。
堺先生は可愛いと思った。
「後に来るもの」それは好い感化を与える。純一な心持が又心に戻って来る様に感じられた。
「自分を最も自分の望む人間に仕立てて見せる」と云い得るものが幾人かあろう。私もその一人であろう事をのぞむ。
四月十日(月曜)
九時から宣誓式があった。
校長の演説は詠歎的のものであった。けれ共自我が如何に尊ばれて居るかと思うことはうれしかった。
署名の上に何か句を書かなければならない事になったので、求めよ然らば与えられんと書く。私は私の周囲にどの位失望仕様として居るか。
私は私一人の道を進むばかりである。
千住さんと云う人がざらざらして居ていやになる。
私のほんとを理解し私のほんとを愛してくれる人は居ないであろう。私の道は一人で進むべきである。
四月十一日(火曜)
学校授業なし。