轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にっき
日記
宮本 百合子
03 一九一六年(大正五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页
八月七日
八月八日
何も買わず、自分も紙白粉を二つ買って来る。信盛堂で歯みがきと、英男の帽子を買って来る。夜、こうの父親と従兄だと云う浪花節かたりの馬鹿の様な男が来て居た。
八月七日(月曜)
Hが小遣位の金がないと云うことで三円かりて行った。それは男の一生涯に対して何でもないことではあるけれども、その理由は私に一種の反感をもたせる。何故書生の身分で人の着る薄羽織なんかが入用なのか、はらう金もないのに何故あんな無趣味な俗なものをひっかけたいのか、私は何にか「自分のもの」を持って居たい。又持たずには居られない。たしかな自我のある人は或程度まで人に動かされない、たしかな心持を持ち得るものである。
八月八日(火曜)
千葉先生の所へ行く。天気が照ったり曇ったりして居るのでいやであったけれども、お目にかかればすっかりうれしくなる。甥子さんは男らしいブィビッドな方だ。可愛い。先生のお姉さんは、先生に似た顔をしていらっしゃるがどうしても態度が無躾に見える。坂本さん、蜷川さん、安藤さんなどのお話が出る。それから「人間は毎日のリズムを作るべく生存し、又箇体保存、種族保存を□□たい慾望を持って居るのは生れつきだと思うが、何故そうならなければならないかと云うことを考えると、或る大きな悲哀を感じる」