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にっき
日記
宮本 百合子
03 一九一六年(大正五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页
一月二十日
一月二十一日
「貧しき人々の群」の中に「鈍色の夢」を入れて仕舞った方がよかろうと思う。お米の事を書きたい気がして居る。この分で行けば三月までにはどうかこうかまとめる事が出来そうである。
一月二十日(木曜)
学校欠席
歯医者に行くと、根に膿がたまって居るから抜かなければならないと云う。
非常な不安を感じる。その時の痛みが今はっきりと感じられる。これを思うと十一、二の時平気で一年に一度ずつはきっと指をはらして居たのに何とも思わないで切ってもらった事をふしぎに思う。病気だとか怪我だとか云う事に非常に臆病になって来て居る。今日大学の前から高等学校まで歩いて見た。天気もあったかだったしするので非常に気持がよかった。大変おだやかな気持で一生懸命明日の会の準備をする事が出来たのを嬉しく思う。肉親の愛の快に調和の一時を感じる事が出来た。軽い興奮が体中に流れて恐ろしく精力が満ちて居る。一日でも意味ある日を送れたと云う事は喜ぶべき事である。言葉に表わせない感激が眠りを欲しない程の興奮を与えて居る。
一月二十一日(金曜)
欠席
〔書信〕久米氏より来信
呼吸の苦しい様な感情が胸一杯になって居る。