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にっき
日記
宮本 百合子
03 一九一六年(大正五年)
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页
四月十七日
四月十八日
午後上野のコンサルトに行く。坂本、矢作、おとき、萩野、三好、飯田、小島、真水、そが、千住その他のだれだれに会う。皆同じ様な顔をし、同じ様な事を云って居た。教授のブァイオリン独奏は非常によかった。あの真剣に打ちこんだ態度を見たら自分が、よみ書きをして居るときにあれほどの集中が行われて居るかどうかと云う事がうたがわれた。夜は久し振りで自分の部屋に落ついて勉強する。
四月十七日(月曜)
成瀬氏欠席、五時すぎまで学校に居た。私共の周囲が余り単純らしいいかにも子供らしいさわぎで暮して居るのを見る事は辛い。
私は此処でも私の要求する友達を得る事は出来ない。
友達に於て私は失望したけれ共学校そのものに於ては何のがっかりも見出し得ない。私は永久に少くとも四年の間はそうであろう事をのぞむのである。江戸川の花見だと云ってあの殺風景な堤の泥水の中をぼろ舟で漕いで廻って居るのを見たら変な気持がした。あの位不具な状態で忘我の快楽を得られるものとすれば人間もかなり単純である。木曜から授業がないだろうと云う話が出た。
四月十八日(火曜)
天気があんまりはっきりしなかった。種々な気持にならされた。