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にっき

日記

宮本 百合子

03 一九一六年(大正五年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 81,739 字 · 164 页

青空文庫

五月二十九日

五月三十日

少しむずかしすぎると思った。夜錦輝館へ行く。いつもながらよくするものだと思って見て来たが疲れた。

いつでも見たいものである。趣味は低級であろうが何であろうが目先のたのしみに丈はなる。

夜久しぶりでよくねた。

五月二十九日(月曜)

昼までにして帰って来てねた。

外の明るい様な時に部屋の中丈くらくしてさっぱりした布団にねて居ると、妙に淋しく気持が沈んで来る。

此頃は頭の工合があまりよくないので感じがするどくなって来て困る。種々な思い出だの悲しみだのが一杯に湧いて来る。

夜は久しぶりで本田の道っちゃんが来た。

五月三十日(火曜)

級会がある。校長の信念の涵養と教育とか云うのを読んでうつす。終りの少しを私が読んで解釈をしたが皆さほど分りもしない様子であった。八時頃からねる。十時頃に起き出して、果物をたべたりなんかしながら種々の事を喋る。

ラムの沙翁を読んだが、あまり抜いてあって面白くない。

昨夜道っちゃんが云った事が非常に頭に残って居る。

I can not love so long as anyone can――yes, I know it clearly. So please love me till I will die.