轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
「報知新聞」報知社、1927(昭和2)年10月~終号未詳
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 577,271 字 · 1141 页
「だって私、そんなことを、誰にも頼んでありゃしませんよ」
「ともあれ、お前は夜光の短刀の秘密をひらく一つの鍵だ。おまえという羅馬王家の血すじを伝えている人間があればこそ、死んでは渡り、絶えては代り、この日本へ海を越えて来る伴天連がある」
「だから、私と切れない縁をむすんで、その夜光の短刀をさがす手先に使おうとするの? そしてその短刀を羅馬へ売りつけようとするの? ……ホホホホホ、なるほどあなたは虫のいい泥棒ね」
「が、お蝶。もうすこしおれの話をきけ。おれがそう言ったら、お前を慾の手先にだけするようだが、実あ、いつぞやの晩もお前を殺しかねたほど、おれの気持が変っているのだ」
「変っているッて、どう変っているんですか。私には、何だかさッぱりわからない」
「おれはお前に恋をしている」
「刀でおどかして、口でだますの?」
「日本左衛門、うそは言わない」
「…………」
「いやか!」
お蝶は、手にしている洞白の仮面を指でもてあそびながら、恥しそうに首を曲げて、
「わからないわ……私」
不意に、鞘は刀を吸いました。日本左衛門はそれをうしろへ置いて、ずっとそばへ膝をすすめるなり彼女の体を寄せて、